ブラックリストの状態で50万円程度のまとまった資金が必要になると、借入先を見つけるのは非常に困難です。
そのため、大手消費者金融の審査に落ち、「審査なし」と宣伝する業者に望みを託す方も少なくありません。
しかし、「審査なし」を謳う金融業者は違法なヤミ金です。危険なため絶対に利用しないでください。
審査なしで借りることは不可能ですが、中小の消費者金融であれば、ブラックリストでも借り入れできる可能性があるため、どうしてもお金が必要な場合は検討してみましょう。
本記事では、「審査なし」が危険である法的な理由と、ブラックでも借りられる可能性が残る正規の中小消費者金融、借入以外の安全な資金工面の方法を解説します。
ブラックでも50万円借入の可能性があるのは中小消費者金融
【目的別】中小消費者金融比較表
大手消費者金融の審査通過が難しいブラックの方でも、正規の貸金業者である中小消費者金融であれば、50万円を借り入れできる可能性があります。
これは、中小消費者金融が大手とは異なる審査基準を持っているためです。主な特徴として、次の3点が挙げられます。
- 独自審査で大手よりも借り入れの可能性が高い
- 最短即日融資に対応している正規業者も多い
- 現在の収入や返済意思を個別に判断してくれる傾向
ここからは、各項目について詳しく解説します。
独自審査で大手よりも借り入れの可能性が高い
中小消費者金融は、大手消費者金融とは異なる独自の審査基準を設けていることが多く、ブラック状態でも借り入れの可能性が残されています。
大手消費者金融の審査は、過去の信用情報を点数化する「スコアリング審査」が中心となり、事故情報があると審査通過が難しくなる傾向があります。
一方で中小消費者金融では、過去の履歴だけでなく、現在の返済能力や借入の事情などを個別にヒアリングし、柔軟に判断してくれるケースがあります。
審査の仕組みが異なるため、大手の審査に落ちてしまった場合でも、正規の中小消費者金融に相談してみる価値はあるといえるでしょう。
最短即日融資に対応している正規業者も多い
中小消費者金融の中には、申し込み当日に融資が可能な「最短即日融資」に対応している業者も多く存在します。
Web申し込みに対応している業者であれば、申し込みから審査、契約、そして指定口座への振込までが当日中に完了することもあります。
ただし、即日融資を受けるためには「平日の午前中までに申し込みを完了させる」など、受付時間に条件が設けられている場合がほとんどです。
利用を急ぐ場合は、必ず公式サイトで即日融資の条件を確認しましょう。
現在の収入や返済意思を個別に判断してくれる傾向
中小消費者金融の審査における最大の特徴は、過去の信用情報よりも、申込者の現在の収入状況や返済意思を個別に重視してくれる傾向がある点です。
信用情報に事故情報(ブラックリスト)が登録されていることだけを理由に、機械的に審査に落とすとは限りません。
中小消費者金融は「なぜ今お金が必要なのか」「現在は安定した収入が確保できているか」「提示された返済計画は現実的か」などを重視して審査をおこないます。
そのため、過去に債務整理の経験があったとしても、現在は正社員として安定した収入を得ていることを説明できれば、審査に通ることもあるでしょう。
担当者と直接話す機会がある場合は、自身の現状を誠実かつ正確に伝えられれば、審査通過率を上げられることも考えられます。
ブラックでも借り入れできるおすすめの中小消費者金融
【目的別】中小消費者金融比較表
ここでは、ブラック状態の方に対しても独自の審査基準で対応している、正規の中小消費者金融を紹介します。
ただし、ここで紹介するのは「審査が甘い」という意味ではなく、あくまで「現在の返済能力を個別に判断してくれる可能性がある」正規の貸金業者です。
必ず審査がおこなわれ、その結果に基づいて融資額が決まるため、希望通りの金額が借りられるとは限りません。
それぞれの業者の特徴をしっかりと理解して、申込先を選ぶ際の参考にしてください。
セントラル
セントラルは、昭和48年に創業した歴史を持つ中小消費者金融です。
全国のセブン銀行ATMで利用可能な「Cカード」の発行に対応しており、借り入れや返済の利便性も考慮されています。
Webからの申し込みで最短即日融資も可能としていますが、審査の状況によっては時間がかかる場合もあります。
信用情報に不安がある場合でも、現在の返済能力を基に審査を行うとしていますが、50万円といった高額の借り入れが初回から可能であるとは限りません。
プラン
プランは、大阪の難波や梅田に店舗を構える中小消費者金融ですが、Web申し込みにより全国からの借り入れに対応しています。
審査が比較的柔軟であるとの口コミが見られることもありますが、これらはあくまで個別のケースに過ぎません。
融資額は申込者の収入や他社借入の状況に応じて決定されるため、希望する50万円を満額借りられるとは限らない点には注意が必要です。
アロー
アローは、愛知県名古屋市に本社を置く中小消費者金融で、Web申し込みに特化している点が特徴です。
独自の審査基準を設けており、最短45分での審査回答を強みとしています。
ただし、これはあくまで審査の結果が出るまでの最短時間であり、実際に融資(振込)がおこなわれるまでの時間ではありません。
過去の状況よりも現在の収入状況を考慮する傾向がありますが、ブラック状態での50万円の借り入れは慎重に審査されるでしょう。
アルコシステム
アルコシステムは、兵庫県姫路市に本社を置く、振込による融資を専門とする中小消費者金融です。
創業から40年以上の実績があり、審査は独自の基準で行われるため、過去に金融事故がある場合でも相談の対象にはなります。
もちろん、必ず審査に通過できるわけではなく、現在の収入や他社からの借入状況などを総合的に判断したうえで、融資の可否が決定されます。
フタバ
フタバは、東京都に本社を置く、昭和38年設立の老舗中小消費者金融です。
平日16時までに審査が完了すれば、即日振込も可能としています。
ただし、申込条件として「他社借入が4社以内の方」を対象としており、借入件数がすでに多い場合は審査が厳しくなる可能性があります。
50万円の借入希望に対しても、総量規制の範囲内で慎重な審査がおこなわれるでしょう。
いつも
「いつも」は、高知県に本社を置く中小消費者金融です。
Web申し込みに対応しており、最短30分での審査回答を謳っています。
信用情報に不安がある方でも、現在の返済能力を基に審査を行うとしていますが、50万円は高額です。
申込者の状況によっては、希望通りの結果になるとは限らない点に注意しましょう。
フクホー
フクホーは、大阪の難波に本社を置く、創業50年以上の中小消費者金融です。
柔軟な審査を行うことで知られていますが、会社経営者や個人事業主は融資の対象外としています。
債務整理歴がある方でも申し込みできますが、現在の返済能力が厳しく審査されます。50万円の借り入れが可能かどうかは、個別の判断となるでしょう。
中小消費者金融を選ぶ3つのポイント

中小消費者金融は数多く存在し、中には違法なヤミ金業者が紛れ込んでいる可能性もあります。
ブラック状態のときに安全な借入先を選ぶためのポイントを解説します。
「登録貸金業者情報検索サービス」で安全な業者か確認
中小消費者金融を選ぶ際、最も重要で、最初におこなうべきことは、その業者が安全な「正規の貸金業者」であるかを確認することです。
「審査なし」「ブラックOK」といった言葉で過度に宣伝する業者の中には、違法なヤミ金(闇金)が紛れ込んでいる可能性が非常に高いためです。
金融庁の公式サイトには「登録貸金業者情報検索サービス」と呼ばれるシステムがあります。
ここで業者名や登録番号を検索すれば、正規の業者として登録されているかを誰でも無料で確認できます。
申し込む前には、必ずこのサービスを利用してください。登録が確認できない業者や、検索結果と情報が異なる業者には、絶対に連絡してはいけません。
過去よりも現在の返済能力で審査してくれるか
次に、その業者が過去の信用情報よりも、現在の返済能力を重視して審査してくれるかを確認しましょう。
ブラック状態にある方が正規の業者から借りられる可能性があるのは、中小消費者金融が持つこの「独自の審査基準」によるものだからです。
実際の利用者の口コミで「債務整理をしても借りられた」と評価されている業者は、相談してみる価値があるでしょう。
ただし、これは「審査が甘い」という意味では決してありません。
あくまで、現在の収入と支出のバランス、そして返済意思などを総合的に判断し、個別に審査がおこなわれます。
申込方法がWebで完結できるか
申込方法がWebで完結できるかどうかも、利便性の面で重要なポイントとなります。
多くの中小消費者金融は都市部に店舗が集中しており、地方に住んでいる場合、訪問が難しいことが多いためです。
Web完結に対応していれば、全国どこからでも申し込みが可能で、契約手続きもオンライン(または郵送)で完結できます。
一方、業者によっては契約時に訪問が必須な場合もあります。
即日融資を希望する場合や、手続きの手間をできるだけ省きたい場合は、申し込みから契約までWebで完結できる業者を選ぶとよいでしょう。
中小消費者金融で50万円の借り入れ審査を通過するための条件

中小消費者金融の審査が大手と比べて柔軟だとしても、誰でも50万円を借りられるわけではありません。
正規の貸金業者として法律を守っている以上、審査通過には絶対にクリアすべき最低限の条件があります。
主な条件として、次の5点が挙げられます。
- 安定した収入と返済能力がある
- 申込時に虚偽の申告をしない
- 総量規制(年収の3分の1までの貸付)の範囲内を希望
- 連絡が取れる電話番号や現住所が明確
- 在籍確認には必ず応じる
これらの条件を一つずつ確認していきましょう。
安定した収入と返済能力がある
中小消費者金融の審査を通過するための絶対条件は、「安定した収入と返済能力があること」です。
これは貸金業法で定められた「返済能力の調査」義務に基づくものであり、ブラック状態であるかどうか以前の最も重要な必須項目となります。
毎月継続した収入があり、その収入から生活費や他社の返済額を差し引いても、新たに借りるお金を返済していける余裕が求められます。
収入が極端に不安定であったり、無職であったりする場合には、返済能力がないと判断され、審査の通過は極めて困難です。
申込時に虚偽の申告をしない
申し込み時には、年収、勤務先、他社からの借入件数や金額などについて、絶対に虚偽の申告をしてはいけません。
審査担当者は、信用情報機関への照会や提出された書類の確認を通じて、申告された内容が事実かどうかを必ず確認するからです。
たとえば、他社からの借入件数を少なく申告しても、信用情報(JICCやCIC)を見ればすぐに正確な情報が発覚します。
虚偽の申告が発覚した時点で「信用できない人物」と判断され、審査に通る可能性はゼロになると考えましょう。
審査に通りたいと考えていたとしても、自身の現在の状況は誠実かつ正確に伝えることが重要です。
総量規制(年収の3分の1までの貸付)の範囲内を希望
希望する借入額が、総量規制の範囲内であることも必須の条件です。
総量規制とは、貸金業法で定められたルールであり、貸金業者からの借入総額を、原則として年収の3分の1までに制限するものです。
この「借入総額」には、他社の消費者金融やクレジットカードのキャッシング枠での借入もすべて含まれます。
たとえば、年収が300万円の人は、すべての貸金業者から合計で100万円までしか借りられないことになります。
すでに年収の3分の1近くまで借り入れをしている場合、新たに50万円の借入を希望すると総量規制に抵触するため、審査には通過できません。
連絡が取れる電話番号や現住所が明確
確実に連絡が取れる電話番号(携帯電話や勤務先)や、現住所が明確であることも、審査における基本的な条件です。
金融業者は、申込者が実在しており、契約内容の確認や返済に関する連絡を確実に行える状態にあるかを重視するためです。
住所が不定であったり、電話番号が審査の途中で繋がらなくなったりすると、返済の意思や能力を疑われ、審査が中断されてしまう可能性があります。
申し込み情報は正確に記入し、審査中は知らない番号からの電話でも出られるようにしておく必要があります。
在籍確認には必ず応じる
審査の過程で原則として行われる「在籍確認」に、必ず応じることも重要な条件です。
在籍確認とは、申込者が申告した勤務先で本当に働いているかを確認する手続きであり、安定した収入があるかの裏付けとして行われます。
一般的には、審査担当者が個人名で勤務先に電話をかけ、「〇〇さん(申込者)はいらっしゃいますか?」と尋ねる形で行われます。
本人が電話に出られなくても、「〇〇は現在席を外しております」といった同僚の返答があれば、在籍していると確認できます。
もし勤務先への電話連絡がどうしても難しい事情がある場合は、書類での確認に代替してくれる業者もあるため、申し込み後に相談してみましょう。
中小消費者金融で借り入れする際の注意点

中小消費者金融はブラック状態の方にとって最後の砦ともいえる選択肢ですが、利用する際にはいくつかの注意点があります。
主に次の3点に気をつけましょう。
- 少額融資から検討する
- 大手より金利は高めなので返済計画をしっかり立てる
- 安易な借入で多重債務に陥らないよう注意する
これらの注意点を理解せず安易に借りると、状況がさらに悪化する可能性があります。
少額融資から検討する
中小消費者金融を利用する際、特にブラック状態での初めての申し込みでは、少額の融資から検討しましょう。
50万円は初回の借入としては高額のため、金融業者側も、初めて取引する相手に対して、最初から貸し出すことには非常に慎重になります。
まずは10万円や20万円といった少額の融資で申し込み、返済実績をきちんと積むことが、業者との信頼関係の構築につながります。
返済実績を積めば、増額の審査を受けられる可能性も出てくるため、最初から高額を希望しないことも、審査に通るための一つの戦略といえるでしょう。
大手より金利は高めなので返済計画をしっかり立てる
中小消費者金融の金利は大手と比較して、法律上の上限金利(年18.0%〜20.0%程度)に設定されているケースが多い点に注意が必要です。
これは、大手よりも審査基準を柔軟にし、信用リスクが相対的に高い層にも融資を行うためのコストともいえます。
借り入れを申し込む前には、必ず公式サイトの返済シミュレーションなどを利用してください。
毎月の返済額がいくらになるのか、完済までに利息をいくら支払うのかを正確に把握し、絶対に無理のない返済計画を立てることが不可欠です。
安易な借入で多重債務に陥らないよう注意する
ブラック状態でも借りられる可能性があるからといって、安易な借り入れを繰り返すことは絶対に避けましょう。
中小消費者金融で借りられるのは、あくまで「現在の返済能力が認められた」場合に限られます。
その返済能力を超えて借り入れを増やせば、再び返済不能な「多重債務」の状態に陥るリスクがあるため注意が必要です。
借入の目的(生活費の補填なのか、他社への返済資金なのか)を明確にし、今回の借入が本当に必要なのかを冷静に判断する必要があります。
もし返済のために借入を繰り返している状態(いわゆる自転車操業)に陥っているのであれば、新たな借入先を探すのはやめましょう。
また、後述する「債務整理」などの根本的な解決策を検討したほうがよいケースも考えられます。
違法業者や個人間融資が絶対にNGな理由

50万円が必要なあまり、「審査なし」「絶対借りれる」といった甘い言葉に誘惑されるかもしれませんが、それらは極めて危険な罠です。
違法業者や安易な個人間融資が絶対にNGである理由を解説します。
「絶対借りれる」は違法なヤミ金(闇金)の可能性が高い
まず結論として、「絶対借りれる」「審査なし」「ブラックOK」といった甘い言葉を使って勧誘してくる業者は、100%違法なヤミ金(闇金)です。
正規の貸金業者は、貸金業法と呼ばれる法律に基づき、申込者の「返済能力の調査(審査)」をおこなうことが義務付けられています。
「審査がない」と宣伝しているのは、その法律を守る意思がない違法な業者であることの証明に他なりません。
どんなに切羽詰まった状況であっても、このような言葉を掲げる業者には絶対に連絡しないでください。
SNSや掲示板の「借りれた」口コミや個人間融資の危険性
SNSやインターネットの掲示板で見かける「ブラックでも借りれた」「個人でお金貸します」といった書き込みも、絶対に信用してはいけません。
これらの多くは、ヤミ金業者が一般人を装って書き込んだ「自作自演」の勧誘や、違法な個人間融資の入り口である可能性が極めて高いからです。
個人間融資を装っていても実態はヤミ金業者であり、法外な金利を要求されたり、申込時に送った個人情報を悪用されたりする犯罪被害が多発しています。
金融庁も個人間融資の危険性について強く警告しており、安易に連絡を取る行為は非常に危険です。
違法業者から借りた場合の法外な金利と取り立ての可能性あり
もし違法なヤミ金から一度でも借りてしまうと、深刻な事態に陥るリスクがあります。
ヤミ金は、法律(出資法)で定められた上限金利(年20%)をはるかに超える、法外な金利を要求します。
たとえば、10日で1割の利息を要求する「トイチ」や、10日で3割を要求する「トサン」などです。
このような金利では返済はすぐに不可能になります。
そして返済が滞ると、家族や勤務先への執拗な電話、脅迫的な言動といった、悪質で暴力的な取り立てがおこなわれる可能性があります。
目先の50万円のために自身や家族の生活、そして人生そのものを破綻させてしまう危険があるため、違法業者は絶対に利用しないでください。
ブラックでは大手消費者金融・銀行からは借入しにくい

ブラックの状態になると、プロミスやアコムといった大手消費者金融や、銀行カードローンからの借入は極めて困難になります。
これには、金融機関の審査方法や法令遵守の姿勢に、明確な理由があります。それぞれの理由を具体的に解説します。
信用情報機関の「事故情報(異動情報)」を必ず照会するため
大手消費者金融や銀行は、ローンの審査を行う際に、必ずCICやJICCといった信用情報機関に申込者の信用情報を照会します。
これは、申込者の過去の返済履歴や現在の借入状況(=返済能力)を正確に把握するためです。
この照会によって、過去の長期延滞、債務整理、代位弁済といった金融事故の情報が登録されていることが判明します。
事故情報が登録されていると、金融機関は「この申込者は過去に返済の約束を守れなかった」と判断します。
そのため、新たな貸付に対して非常に慎重になり、審査通過が難しくなるのです。
コンプライアンスやリスク管理が厳格
大手消費者金融や銀行(特にメガバンク系)は、コンプライアンス(法令遵守)やリスク管理の体制が非常に厳格に整備されています。
たとえば、プロミスはSMBCグループ、アコムは三菱UFJフィナンシャル・グループの一員です。
これらの大手金融グループは社会的な信用を維持するため、貸金業法や銀行法といった法律を厳格に遵守しています。
事故情報が登録されている申込者への安易な貸付は、貸金業法が定める「過剰貸付の防止」の原則に反する可能性があります。
また、金融機関自身にとっても「貸したお金が返ってこない」といった貸し倒れリスクが高まるため、審査基準を厳しく設定しています。
このため、過去の信用情報に問題がある場合、機械的な審査の段階で、審査基準を満たさないと判断される傾向があります。
ブラックリストでも審査なしで50万円を工面する方法

「審査なしで借りたい」といった要望は、多くの場合「信用情報(ブラックリスト)の審査を受けずに、お金を工面したい」という意味でしょう。
正規の貸金業者からの借入には必ず信用情報の審査が必要ですが、信用情報機関の照会が不要な方法で50万円を工面できる可能性は残されています。
ここでは、貸金業者からの借入以外の「最終手段」として、審査なしで50万円を用意する方法を解説します。
生命保険の「契約者貸付」制度を利用する
もし積立型(貯蓄型)の生命保険に加入している場合、「契約者貸付」制度を利用できる可能性があります。
これは、自身がこれまでに積み立ててきた「解約返戻金」の一部を担保にお金を借りる制度です。
金融機関からの新たな借入ではないため、信用情報(ブラックリスト)の審査はありません。
借りられる金額は解約返戻金の7割〜9割程度が一般的で、金利も消費者金融よりはるかに低く設定されています。
自身が加入している保険がこの制度の対象か、現在いくら借りられるかについては、保険証券を確認するか、担当営業に問い合わせてみましょう。
ゆうちょ銀行などの「定期預金担保貸付」を利用する
ゆうちょ銀行やその他の銀行に「定期預金」を預けている場合、それを担保にお金を借りる「定期預金担保貸付」を利用できます。
これも自身の預金を担保にするため、信用情報の審査は不要です。
ゆうちょ銀行の場合、預入金額の90%以内を、通常貯金の残高が不足した際に自動で借りることができ、金利も非常に低く設定されています。
利用していない定期預金があればお金を用意できる可能性があるため、マイページか最寄りのゆうちょで確認しましょう。
質屋で物品を担保にお金を借りる
ブランド品、時計、貴金属、スマートフォンやPCなど、価値のある物品を持っている場合、「質屋」でそれらを担保にお金を借りる方法があります。
質屋は、申込者の信用情報ではなく、持ち込まれた物品の価値を査定して融資を行います。そのため、審査なしで即日現金化が可能です。
期限までに元金と利息を返済すれば品物は手元に戻ってきます。もし返済できなくても品物を手放すだけで、取り立てや督促は一切ありません。
50万円を工面するには、それ相応に高額な物品が必要になりますが、安全な現金化の手段の一つです。
不動産などを担保にする「有担保ローン」を検討
もし自身や家族が不動産を所有している場合、「不動産担保ローン」を利用できる可能性があります。
強力な不動産担保があるため、信用情報に不安がある場合でも、無担保ローンに比べて審査に通過しやすい傾向があります。
融資額も50万円以上が可能になるケースが多く、金利もカードローンより低めに設定される傾向があります。
ただし、審査には時間がかかり、担保評価なども必要です。
万が一返済できなくなった場合は、担保である大切な不動産を失うリスクがあるため、利用は極めて慎重に検討する必要があります。
勤務先の「従業員貸付制度」を確認
50万円を審査なしで借りたい方は、勤め先の会社に「従業員貸付制度(社内貸付)」と呼ばれる福利厚生がないか確認してみましょう。
これは会社が従業員を支援する制度であり、金融機関ではないため、信用情報機関の照会はおこなわれないのが一般的です。
審査は、勤続年数や借入の使途といった社内規定に基づいて行われ、金利も無利息か、非常に低く設定されているケースが大半です。
経理や人事の担当者に相談する必要があるため、心理的なハードルはありますが、50万円程度のまとまった金額に対応してくれる可能性があります。
家族や知人に相談
金融機関やその他の制度に頼れない場合、家族や知人に事情を誠実に説明し、お金を貸してもらえないか相談するのも選択肢の一つです。
当然ながら、信用情報の審査はありません。
ただしお金の貸し借りは、築き上げてきた人間関係を深刻に悪化させてしまう最大のリスクを伴います。
もし借りるという判断をした場合は、必ず「借用書」を作成してください。
返済日や利息の有無を明確にし、その約束を絶対に守る覚悟が必要です。安易に頼るべきではない最終手段と考えましょう。
不用品を売却
これは「借りる」こととは異なりますが、自宅にある不用品を売却して現金を作る方法もあります。
これは借金ではないため、審査も返済も利息も一切ありません。
リサイクルショップやフリマアプリなどを利用して、着ていない服、読んでいない本、使っていない家電などを売却します。
50万円をすぐに稼ぐのは容易ではありませんが、数万円〜10万円程度であれば、即座に工面できる可能性があります。
借金をこれ以上増やさない、最も健全な方法です。
クレジットカードの「キャッシング枠」を利用
もし、現在保有しているクレジットカードに「キャッシング枠」が設定されている場合は、ATMですぐにお金を借りられます。
これは「新たに申し込む」わけではなく、「すでに付与されている枠を利用する」だけです。そのため、新たな信用情報の審査はありません。
ただし、キャッシング枠の付帯するクレジットカードを持っていること、キャッシングの利用可能額が50万円以上残っていることが必要です。
また、ブラックリスト状態になったことで、保有中のカードのキャッシング枠が停止されている恐れもあります。
まずは会員サイトなどで、キャッシングが利用できるか、現在の利用可能枠を確認してみてください。
どうしても借りられない場合の対処法

中小消費者金融の審査にも通らず、上記で紹介した方法もすべて実行が難しい場合、新たな借入によって問題を解決することはほぼ不可能です。
この段階で取るべき行動は、これ以上借入先を探すことではなく、自身の状況を根本的に見直すことです。
どうしてもお金を借りられないときの対処法を解説します。
信用情報が回復する「5年〜7年」待つ
信用情報機関に登録された金融事故情報は、永久に残り続けるわけではありません。
事故の原因となった事象が法的に解消されてから、約5年〜7年が経過すると、その情報は削除されます。
信用情報が回復すれば、再び大手消費者金融や銀行カードローン、クレジットカードの審査に通る可能性が生まれます。
お金を借りるのを先延ばしにしてもよい場合は、信用情報が回復するまで待ち、その後に大手や銀行に申し込んでください。
債務整理を行う
もし現在の借入がすでに返済不可能な状態に陥っているのであれば、法的な手続きである「債務整理」を真剣に検討することをおすすめします。
債務整理とは、国が認めた借金救済制度です。
弁護士や司法書士といった専門家に依頼し、借金の減額(任意整理・個人再生)や免除(自己破産)、返済のリスケジュールをおこなえます。
弁護士や司法書士が介入すると、金融業者からの取り立ては即座に停止します。
債務整理を行うと、その情報が信用情報に登録されますが、違法なヤミ金に手を出すより、はるかに安全かつ確実に生活を再建する方法です。
まずは法テラス(日本司法支援センター)や、専門家の無料相談を利用してみましょう。
ブラックリストでも審査なしで50万円借りる方法についてよくある質問

ブラックな状態でも審査なしで50万円借りる方法に関して、よくある質問に回答しています。
気になる質問や疑問を抱く点などがあれば、ぜひ参考にしてください。
スーパーブラックでも絶対に借りれる金融業者はありますか?
スーパーブラックと判断される方は、基本的にお金を借りられません。
自己破産の手続き中、現在も他社の借り入れを滞納しているなど、スーパーブラックと呼ばれる方は、返済能力がないと判断されるためです。
「絶対に借りれる」と宣伝している業者は、100%違法なヤミ金(闇金)ですので、絶対に連絡しないでください。
無職や現在延滞中でも借りる方法はありますか?
無職や現在滞納中の方は、基本的にお金を借りられません。
貸金業法では「返済能力」の審査が義務付けられています。「無職」の方は安定した収入がないため、返済能力がないと判断されます。
「現在延滞中」の方は、返済の約束を守れていない状態であるため、返済能力があるとは認められません。
まずは安定した仕事を見つけること、あるいは延滞の解消が最優先です。それが難しい場合は、前述の「債務整理」を検討すべき段階です。
公的融資制度の審査にも落ちた場合、どうすればいいですか?
公的融資制度は、信用情報ではなく現在の困窮状況で審査されます。
それでも審査に落ちる場合は、自力での経済再建が非常に難しい状況にあると考えられます。
この段階でこれ以上借入先を探し続けることは、状況をさらに悪化させるだけです。
住んでいる市区町村の福祉担当窓口に相談し、「生活保護」の申請など、生活を維持するためのセーフティネットの利用を真剣に検討してください。
安全な中小消費者金融とヤミ金(闇金)はどうやって見分けられますか?
正規の貸金業者かヤミ金かは、登録貸金業情報検索サービスで調べれば、見分けられます。
正規の業者は、必ず国(財務局)や都道府県に登録しており、「登録番号」を持っていますが、ヤミ金はこの登録がありません。
業者の公式サイトなどに記載されている「登録番号」(例:関東財務局長(1)第〇〇号)が、金融庁のデータベースに実在するかを必ず確認してください。
また、「審査なし」「ブラックOK」といった甘い宣伝文句を使っている業者もヤミ金の可能性が非常に高いため、絶対に申し込んではいけません。
SNSや掲示板での「個人間融資」で借りても大丈夫ですか?
「お金を貸します」とSNSや掲示板で書いている個人間融資は、絶対に利用してはいけません。
SNSや掲示板での「個人間融資」の書き込みの多くは、実態がヤミ金業者や、個人情報を狙った詐欺・犯罪グループです。
金融庁も強く警告している通り、法外な金利を請求される、個人情報悪用されるなどのトラブルに巻き込まれるリスクがあります。
見ず知らずの相手とのお金の貸し借りは、絶対に避けてください。
まとめ

この記事では、「ブラックの状態で50万円を審査なしで借りる」ことの危険性と、安全な代替案について解説しました。
結論として、貸金業法により「審査なし」の融資は存在せず、それを謳う業者は100%違法なヤミ金です。
安全な選択肢として、現在の返済能力を審査する正規の中小消費者金融や、生命保険の契約者貸付といった信用情報に頼らない工面方法があります。
本記事の情報を参考に、決して違法業者には頼らない、安全な選択をしてください。
将来、信用情報が回復した際に備え、信頼できるプロミスやアコムといった大手サービスについても検討してみてください。





