2020.3.6 サポート豆知識

【導入事例4選】2種類のサポートコミュニティ?その活用方法とは

case studyを表す画像

カスタマーサポート部門を中心に名前を聞くようになったサポートコミュニティ。「ユーザー同士のコミュニケーションによって問題の自己解決を図る仕組み」と認識はしているものの、具体的にどういった種類がありどのように活用されているかイメージがつかない、という方も多いでしょう。本記事では、2種類のサポートコミュニティとそれぞれの活用事例をご紹介いたします。

2種類のサポートコミュニティとは?

サポートコミュニティは、大きく以下の2種類に分類されます。どちらもメリット・デメリットがあるので、自社のサービスや社内リソースなどを鑑みたうえで慎重に検討しましょう。

独自サポートコミュニティ構築型

メリット

  • ・コミュニティサイト構築の際にデザインの自由度が高い
  • ・コミュニティサイトのアクセス解析が行いやすい(任意の計測設定ができる
  • ・自社にとって理想的な回答ユーザーの母集団形成が可能

デメリット

  • ・コミュニティサイトの初期開発費用・工数が大きく生じる
  • 回答ユーザーの確保や質問・回答促進など各種インセンティブ設計も自社で行う必要がある
  • ・運用フェーズで専任担当者をアサインする必要がある(人材リソースの確保)

既存コミュニティサイト連携型

メリット

  • ・コミュニティの活性化施策や炎上対策、監視管理などの運用業務を連携先に任せられる
  • ・回答ユーザーの集客を行う必要がない
  • ・「独自サポートコミュニティ構築型」に比べて実装までの工数がはるかに少ない

デメリット

  • 自社独自のデザインやテイストを踏襲しづらいケースが多い
  • ・連携先コミュニティのレギュレーションに則る必要がある
  • ・一定額のランニングコストが生じる(費用感は連携先によって異なる)

サポートコミュニティの導入事例4選

「独自サポートコミュニティ構築型」と「既存コミュニティサイト連携型」に分けてそれぞれ事例を2件ずつご紹介します。

「独自サポートコミュニティ構築型」の事例

Apple サポートコミュニティ」アップルジャパン株式会社

Appleサポートコミュニティの画像

https://discussionsjapan.apple.com/welcome

MacBookやiPhoneで言わずと知れたApple社が運営する「Apple サポートコミュニティ」。このコミュニティサイトは、“Appleの製品とサービスを最大限に活用するためにメンバーがお互いに助け合うための場所”として2019年1月から開設されています。

「Apple サポートコミュニティ」はコミュニティ活性化のためのインセンティブ設計が非常に作り込まれています。コミュニティユーザーは、質問に対する回答等アクティビティを行うと、ポイントが付与されるのですが、【質問の投稿者から自分の回答に「参考になった」マークがつけられる。=5ポイント】【自分の回答が Apple から推奨される (「Apple おすすめの回答」マークがつけられる)。=7ポイント】など、全13パターンのポイント付与条件がサイト上で明示されています。
また、ポイントが貯まっていくとレベルやバッジというものも付与されるようになり、レベルはそのランクによっては「オフサイトミーティングへの参加」「Apple社のラウンジ利用」「特定パートへのアクセス権付与」などの特典が設けられています。これは、自社製品のファンユーザーを多く抱えているApple社だからこそ機能するコミュニティ活性化施策なのかもしれませんが、インセンティブ設計の面では非常に参考になりますね。

freee Developers Community」freee株式会社

freee Developers Communityの画像

https://developer.freee.co.jp/

小規模事業者向けに事務管理業務の効率化を目的としたSaaS型クラウドサービスを提供しているfreee株式会社。本記事で取り上げさせていただいている事例の中では唯一、法人や個人事業主のみをエンドユーザーに持つ(コンシューマーをエンドユーザーに持たない)企業のケースになります。

同社は、顧客企業側のSFA、CRM、販売管理システム等と自社システムとのAPI連携を開放しており、開発担当者の技術的な質問や意見などのナレッジを共有し合える場所として「freee Developers Community」を設けています。

特徴的な点としては、コミュニティ参加のインセンティブ設計が挙げられます。一般的にユーザー属性が多数存在することの多いサポートコミュニティですが、「freee Developers Community」の場合は“開発者”というターゲットにフォーカスしています。そのため、コミュニティへの参加を誘引するインセンティブ設計が上手くユーザーニーズを捉えている印象があります。
具体的には、APIのアップデート最新情報の通知やAPIベータ版の先行利用などをコミュニティ参加のインセンティブとして設けており、開発者側にとってはメンバー登録をしない理由はないでしょう。

「既存コミュニティサイト連携型」の事例

サポート広場」ブラザー販売株式会社

ブラザー サポート広場の画像

https://www.brother.co.jp/product/support_info/okwave/index.aspx

ブラザー販売株式会社は、ブラザーグループの国内マーケティングを担う会社として、SOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)をはじめとした法人向け情報機器事業から一般家庭向けのホームファッション機器事業と幅広くサービスを展開しています。
そのためエンドユーザーの性質やITリテラシーにもバラつきがあり、目まぐるしいIT環境の変化の中、メーカーだけでカバーできるカスタマーサポートに限界を感じたことをきっかけに「サポート広場」というサポートコミュニティを開設しています。

そして、サポートコミュニティ開設にあたり連携する既存コミュニティサイトには、年間7,000万人が利用する日本初・最大級のQ&Aサイト「OKWAVEhttps://okwave.jp/ )」を採用しています。
株式会社オウケイウェイヴ(OKWAVE運営会社)が公開しているブラザー販売社への取材記事(下記URL)の内容によると、ユーザーコミュニティ特有の炎上リスクを懸念されていた中で、約20年の運用実績を誇るOKWAVEの監視・運用体制が連携先として選定した理由の一つのようです。

▼ブラザー販売株式会社様への取材記事はこちら
https://okwave.co.jp/business/success/brother/

なんでも質問箱」エプソン販売株式会社

エプソン なんでも質問箱の画像

https://www.epson.jp/support/faq/okc/

PCやプリンター、ネットワーク機器など、エプソンン製品の販売や卸売からサポート等を担っているエプソン販売株式会社。「OKWAVE」のコミュニティと連携し、2013年から「なんでも質問箱」というサポートコミュニティを運用しています。

前述のブラザー販売社の事例とも重なりますが、IT機器メーカーはFAQコンテンツ等で顧客の自己解決を図るのは容易ではありません。顧客は自己解決が叶わずコールセンターへ電話することになりますが、その問題の原因がどこにあるのかを判断するのはオペレーター側でも容易ではないですよね。その結果、トラブルシューティングに時間を要してしまい、場合によっては顧客満足度にも影響してしまう。これはもう全IT機器メーカーにとって普遍的な悩みといっていいのではないでしょうか。

ユーザー同士のコミュニケーションではメーカーの垣根はないので、まさしくユーザー視点で問題に対する回答を与えてくれます。こうした意味では、メーカーとサポートコミュニティは相性が良いことが分かります。
エプソン販売社に対しても株式会社オウケイウェイヴが取材記事(下記URL)を公開しています。こちらでもやはり「炎上のしにくさ」「監視(パトロール)体制」についてのお話が挙がっています。

▼エプソン販売株式会社様への取材記事はこちら
https://okwave.co.jp/business/success/epson/

まとめ: 活性化していることが大前提

ここまで「独自サポートコミュニティ構築型」「既存コミュニティサイト連携型」とそれぞれ紹介をしてきましたが、サポートコミュニティの目的は、ユーザー間コミュニケーションによる自己解決促進です。つまり、まず前提になるのは“コミュニティが活性化している”こと。もし自社でコミュニティユーザーの確保や活性化施策が難しい場合には、既存コミュニティとの連携も検討してみるといいでしょう。

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