東京証券取引所

東京証券取引所OKBIZ. for AI Chatbot活用事例

内容充実を目指し成長してきたFAQ
AIチャットボットで検索性UP
ユーザーの利用感向上と
FAQ整備効率化で
さらなる顧客満足度向上を狙う

業種
証券
活用対象
企業/代理店
課題
顧客満足度向上/問い合わせ業務の効率化

ITサービス部
課長前田 真人 氏

ITサービス部
調査役嶋根 正輝 氏

世界三大市場の1 つであり、日本最大の金融商品・証券取引所として知られる東京証券取引所。1949年の設立以来、日本経済および世界経済を支える企業として活躍してきた同社では、2014年に「OKBIZ. for FAQ」を導入して証券会社等のシステム担当者向けにFAQサイトを開設。さらに2019年3月にはAIチャットボット「OKBIZ. for AI Chatbot」も導入し、FAQ強化を図った。この導入経緯や効果について、同社ITサービス部 課長 前田真人氏、調査役 嶋根正輝氏に話を聞いた。

導入前の課題:FAQの充実に反比例するように下がる検索性
不満が高まる前の対策が必要だった
東京証券取引所について教えてください。1949年に、東京株式取引所を前身として設立された金融商品・証券取引所です。2013年には大阪証券取引所との統合を経て、日本取引所グループの傘下になりました。グループ内では、市場第一部、市場第二部、マザーズ及びJASDAQといった有価証券売買の現物市場を担当しています。

投資家が市場を選ぶ時に重視するのは、大量注文をスピーディーに処理できるシステムと安定的なネットワークです。つまり、高い信頼性と性能を持つインフラが世界的な競争力を持ち続けるための必要条件だといえます。そうしたニーズに対応するため2010年に新しい株式売買システム「arrowhead」とネットワーク基盤「arrownet」を開発し、運用を開始しました。「arrowhead」については、情報技術の進展やアルゴリズム取引の普及等による証券市場の環境変化や高度化・多様化するユーザーのニーズに対応すべく、バージョンアップを予定しています。

2014年から「OKBIZ. for FAQ」をご利用いただいていますが、利用状況はどのようなものでしたか。一定の成果は出ていたと考えています。アクセス数は徐々に伸びてきており、利用頻度が増してきているという実感はありました。検索時に回答候補がない、いわゆる“0件ヒット”がなくなるように、検索データを分析し、順次FAQを追加してきたため、内容は充実していきました。お客様としては回答があると期待して検索してくださったにもかかわらず、その回答が出なかったということですから、我々としてはこれを減らすことが最重要であると考え、積極的に対応してきたのです。

しかし、内容が充実していけばいくほど、反比例的に検索性が下がってきてしまうことに気付きました。キーワード検索の結果、回答候補が多く出てしまい、その中から適切な回答を探すことが必要になってしまうケースが出てきたのです。このままだと利用頻度の低下に繋がると考え、FAQの内容充実とともに検索性向上にも注力したいと考えていました。

すでにお客様から不満の声が届いていたのでしょうか。特に目立つほど多かったわけではありませんが、FAQサイトの利用促進を目指してお客様に案内する中で、検索が使いづらいというお声を聞く機会がありました。そのため、声に出さないまでも同じような悩み、不便さを感じている人は多くいるのではないか、と思い、AI の機能を駆使し、必要な情報をより簡単に、スピーディーに取得することができれば、お客様の満足度向上にも寄与するのではと考えました。

選定のポイント:既存FAQとの親和性の高さと導入の容易さを重視
教師データを1から用意する負担がないことは大きなメリット
2019年3月に「OKBIZ. for AI Chatbot」をご導入いただくにあたって、重視したのはどのような点でしょうか。まず、大きな目的は、回答候補がスムーズに得られ、それが利用者満足度向上に寄与するものにしたいというものでした。そのためにサイト上の導線改善とともに、“0件ヒット”対策をさらに実効性の高いものにする必要があります。そこで必要なのがお客様に「文章」で検索してもらうことです。

従来は短いキーワードだけで検索されていることが多く、ログを見ても具体的に何を検索したかったのかがわかりづらいというのが正直なところでした。FAQを追加する場合も、お客様が検索されたキーワードと時期、その検索回数と組み合わせるなどして、例えば、新機能リリース時期と重なっていれば、その機能について知りたかったのではないか、というように推測していました。これが文章で検索されるようになれば、お客様がどういう情報を欲しているかもっとストレートにわかると思われたのです。

ビジネス利用なのでチャット形式がはたして有効だろうかという疑問はありましたが、LINE等に馴染んだ世代がどんどんビジネスパーソンになってきていることを踏まえ、自身の固定概念にとらわれず試してみようと考えました。

「OKBIZ. for AI Chatbot」を選定するにあたっての決め手を教えてください。OKWAVE主催ユーザー会での研究をはじめ、先進的な取り組みをされている企業の訪問をしたり、いろいろな最新技術についてリサーチをしている他部署の話を聞くなどしたりしましたが、先行導入していた「OKBIZ. for FAQ」との親和性が高く、既存FAQのデータベース情報を効率よく活用できることと、導入の容易さが決め手になりました。

「OKBIZ. for AI Chatbot」は「OKWAVE」のQ&A データをあらかじめ学習させてあることで、日常的な言葉のゆらぎが吸収されています。通常なら導入時に大量の教師データを用意する必要があるということでしたが、その負担がないことは大きなメリットでした。ちょうど社内でAIを含めた最新技術の研究がされ始めた時期にリリースされたのもよかったと思います。

導入効果:AIチャットボットがスピーディーな検索を実現
自然文質問のログでFAQ整備も効率化
実際に「OKBIZ. for AI Chatbot」をご導入いただいてからはどのような変化がありましたか。まず、目的としていた検索性の向上については、キーワードではなく文章、それも自然文を入力して検索することで回答候補が限定されやすく、結果としてスピーディーに適切な回答へたどり着きやすくなりました。

また“0件ヒット”対策についても、自然文での検索結果がログに残ることで質問動向の分析・検証がしやすくなり、ログを眺めながらどんなFAQを追加しようかとあれこれ悩んだ分析時間も減少することで、FAQの作成・登録が効率的に行えるようになりました。

FAQだけの場合と、AIチャットボットを導入した場合での効果は感じられていますか。問合せチャネルとしては引き続き電話やメールがよく使われている印象ですが、AIチャットボットの導入によってFAQだけの時よりも必要な情報をスピーディーに得られるようになったのは大きなメリットです。これはお客様にとってだけでなく、社内ユーザーが利用する場合にも同じことが言えると思います。

ユーザー期待値の高いスタート時期こそ注力
使ってもらうためのPRや整備を強化中
お客様からの評価はいかかでしょうか。新しい試みに関して、お客様からも前向きな評価をいただいています。AIチャットボットは操作性がいいツールなのでお客様の期待値が高い状況です。期待値が高いうちにどう使ってもらうか、どうやって満足度の高いものにするかが今の課題だと捉えています。

具体的にどのような取り組みをしているのでしょうか。運用する上で重視する指標も教えてください。指標は、現時点ではアクセス数、回答精度の二つの面です。特に回答精度はFAQ末尾にあるアンケート機能を利用し、集計しています。アンケートで「参考にならなかった」という回答は強い意思表示ですから、注力して対応したいですね。

使ってもらうための工夫としては、広報活動が今後重要になるでしょう。現在はAIチャットボットから利用できるFAQの範囲を拡張していますが、拡張されたことがわかるように画面に表示するなど工夫しています。検索した時には出てこなかったから今後も使わない、と思われないように継続して対応していきたいです。また、お客様へ訪問する機会も多いため、その時にAIチャットボットについてPRしています。AIチャットボットを使えば欲しい情報が出てくる、という感覚になってもらえればいいサイクルができるでしょう。

さらに人間的な対応ができるAIチャットボットに期待
最新技術を積極的に取り入れ顧客対応レベル向上を目指し続ける
最後にお客様へのメッセージをお願いします。近い将来、問い合わせ応答の仕組みは、大部分がチャットボットによるものという状況になる可能性もあると感じています。「OKBIZ. for AI Chatbot」には今後、もっと人間に近い回答が出せるような進化を期待したいですね。

東京証券取引所では基幹となる取引システムについて速度と信頼性を重視して、テクノロジーを活用した開発を行ってきましたが、基幹システム以外のシステムでも最新のテクノロジーを積極的に取り入れようとしています。今後も最新技術の研究を続け、少しずつ取り入れながら時代に合ったお客様対応を提供していきたいと考えています。

株式会社東京証券取引所東京都中央区日本橋兜町2-1
URL:https://www.jpx.co.jp

■主な業務内容・有価証券の売買を行うための市場施設の提供、相場の公表及び有価証券の売買の公正の確保
 その他の取引所金融商品市場の開設に係る業務
・上記に附帯する業務

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